
Source : scotchwhisky.com
今年7月に世界中を駆け巡った一杯110万円のマッカランのニュースとその後の騒動に、ようやく終止符が打たれたようだ。
去る7月29日、スイスの有名避暑地サンモリッツにあるバルトハウス・ホテル(Waldhaus Hotel)内のデビルズ・バー(The Devil’s Bar)を訪れた中国人観光客が1878ヴィンテージのマッカランを開栓、一杯約20mlに9,999スイスフラン(当時のレートで約114万円)を支払ったと世界中で報じられた。
ところがこのマッカラン、コルクの状態などから、フェイクボトルなのではないかとの指摘が相次ぎ、自らウイスキーの販売を手掛けるなど元々ウイスキーへの造詣で名高かったバルトハウス・ホテルにも疑惑の目を向けられる事態に発展。これを受けホテル側はこの中国人観光客への返金を申し出ていた。
また、この騒動はマッカラン自体にまで飛び火、蒸溜所内のEaster Elchies House(現行マッカランのボトルにデザインしてあるあのお屋敷)に飾ってあった1800年代ヴィンテージのボトルを報道後にこっそり引っ込めていたとScotchwhisky.comにすっぱ抜かれるはめに。
その後ホテル側はRare Whisky 101(ウイスキーの投資・分析・売買仲介等を手掛ける英国の会社)に件のマッカランの鑑定を依頼。
オックスフォード大学の研究所での分析の結果、ボトルの中身は95%の確度で1970年から1972年にかけて生産されたモルト60%・グレーン40%のブレンデッド・ウイスキーであることが判明。1970年代のマッカランですらなかったわけだ。
マッカランを注文した中国人観光客は、オンライン小説で成功を収めた作家 Zhang Wei (張威) 氏であったと明らかにされており、この度バルトハウス・ホテルの支配人Sandro Bernasconi氏が中国を訪問、Wei氏に9,999スイスフランを返金したと発表した。
$10,000 Glass of Macallan Confirmed as Fake | scotchwhisky.com
上記リンク先にBernasconi氏から返金を受けるWei氏の写真あり。返金している方が満面の笑みなのが若干気になるところだが、無事に返金されて何より。
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