スコッチ・ウイスキー協会(SWA)は今月9日、英国歳入関税局(HMRC)の統計から、2017年のスコッチ・ウイスキーの輸出額が2016年比で約9%上昇し43億6千万ポンドとなったと発表した。
これは2012年に記録した42億7千万ポンドを抜いて過去最高となる。
輸出量で見ると前年比1.6%の上昇に留まる一方、シングル・モルトの輸出額は14%増となっており、消費者の嗜好が高価格帯の商品へ推移している事が伺える。
輸出先別で見た輸出額・輸出量の順位は以下の通り
輸出額 (前年順位)
1位 アメリカ合衆国 (1位)
2位 フランス (2位)
3位 シンガポール (3位)
4位 ドイツ (6位)
5位 スペイン (5位)
6位 台湾 (3位)
7位 アラブ首長国連邦 (7位)
8位 ラトビア(17位)
9位 南アフリカ (11位)
10位 メキシコ (8位)
輸出量 (前年順位)
1位 フランス (1位)
2位 アメリカ合衆国 (2位)
3位 インド (3位)
4位 スペイン (4位)
5位 ドイツ (6位)
6位 メキシコ (5位)
7位 南アフリカ (7位)
8位 シンガポール (9位)
9位 ラトビア (15位)
10位 ブラジル (8位)
輸出額3位のシンガポールは人口を考えると(約560万人)高い順位だが、これは中国への供給の多くがシンガポールを通じて行われていることによる。
同8位のラトビア(人口約196万人)も似たような理由で、ロシアへの輸出の大半はこの国を通じて行われる。
なおラトビアは輸出額前年比105%増(同輸出量78%増)で、国別の増加率では1位となっている。
輸出額7位のアラブ首長国連邦(UAE)はイスラム教国だが、人口の87%が外国人で構成される。
インドは輸出量3位だが、輸出額では11位以下(2016年10位)となっている。
これは同国への輸出の多くがブレンド用のバルク・ウイスキーで占められている事による。