ニッカウヰスキーは65億円を投じて、余市・宮城峡の両蒸溜所の生産能力を2021年までに増強し、2割の増産を目指す。
余市蒸溜所では樽詰め能力の増強や熟成庫を1棟増設するなどのほか、勤務体制を1990年代後半以来となる昼夜2交代制にする。
また、宮城峡蒸溜所にも熟成庫を1棟増設する予定。
この増強により、2025年には過去最高の記録である1983年の出荷量を上回ると見込まれ、2030年には現在終売となっている「余市」「宮城峡」の年数記載有り、いわゆるエイジド物のシングルモルトと、出荷制限となっているブレンデッドモルト「竹鶴」のエイジド物の販売や出荷を再開できる見通し。
世界的なウイスキーの需要拡大に対応するため、ウイスキーの生産を手掛けるサントリーやキリンなどの国内各社は相次いで生産能力の増強を図っており、ニッカも2015年からそれまで休眠中だった宮城峡蒸溜所の一部施設を再稼働させるなどして生産増強を行っている。