カテゴリー別アーカイブ: 蒸溜所

ベンチャーウイスキー、新蒸溜所設置へ

イチローズモルトなどを生産するベンチャーウイスキーが、高まる需要に対応する為、新たな蒸溜所を設置すると日経新聞が報じている。
これは同社の秩父蒸溜所と同じ埼玉県秩父市の工業団地内に建設される予定で、新蒸溜所が既存の秩父蒸溜所の一部となるのか、別の名前を持つ蒸溜所となるのかは現在のところ不明。
新蒸溜所は2019年春の稼働開始を目指しており、これにより同社の生産能力は75%程度増強される見通し。

ベンチャーウイスキー 新蒸留所、秩父で来春稼働 | 日本経済新聞

広告

ダラス・デュー蒸溜所、復活なるか

5c70317b913fe43491c1ba76f7e92ab866f17f32

現在は博物館として運営されるダラス・デュー  source : historicenvironment.scot

1980年代のスコッチ・ウイスキー不況の中閉鎖された旧ダラス・デュー蒸溜所を現在所有する英国政府機関Historic Environment Scotland(HES)は、蒸溜所での生産再開へ向けて投資とアイデアを一般から募ると表明した。

ダラス・デューの施設は1983年に閉鎖された後、HESの前身機関であるHistoric Scotlandへ売却され、1986年より現在に至るまで蒸溜所博物館として保全、運営されている。
HESはダラス・デューでの生産再開の可能性を探っていると数年前から報じられてきたが、単独での再開は断念したものと思われる。
なお、出資や提案は個人・団体を問わないとしているが、蒸溜所自体を売却する計画は無く、あくまでHES所有の元、歴史的施設の1つして蒸溜所を保全した上での生産再開を目指すようだ。

ダラス・デューと同じ1983年に閉鎖されたブローラ、ポート・エレン、1993年に閉鎖されたローズバンクの各蒸溜所が昨年相次いで生産再開へ向け動き出し目下再建中だが、ダラス・デューもこれらの蒸溜所に続くことができるだろうか。

Silent Speyside Distillery Could Reopen | Scotchwhisky.com
Dallas Dhu Historic Distillery | HES

マッカラン蒸溜所で限定ウイスキー発売、バイヤー殺到で道路封鎖

c46d62ef0137c6e8edd9157271778247

source : scotchwhisky.com

蒸溜所を新築したばかりのマッカラン蒸溜所で今月14日、新築を記念した限定ウイスキー「マッカラン ジェネシス リミテッド・エディション(The Macallan Genisis Limited Edition)」360本の販売が行われたのだが、蒸溜所には前日より購入希望者の車が殺到、蒸溜所へ続く道路B9101線が現地のマレー警察により封鎖される事態を引き起こした。

販売は現地時間午前9時30分から先着順で行われると事前告知されており、この順番に間に合うよう、蒸溜所の駐車場前には前日の夜から購入希望者の車が列を作り始めた。
だがこれらの車は場所取りを終えた後は道路脇に無人で放置され、翌朝には数百台の駐車の列が出来上がるに至り、現地警察は安全確保の為に道路の閉鎖を余儀なくされた。

なお、列に並んだ車の内、蒸溜所への入場を許されたのは蒸溜所の駐車場台数である80台(ドライバーのみ)だったようだ。
この80台のドライバーの中には、「ジェネシス」の購入権を£400(約56,500円)で売る者もいたという(「ジェネシス」は1本£495)。

ツイッター等では蒸溜所の販売方法と当日の対応を非難する声も見られ、マッカランは購入できなかった人々への謝罪と地元警察への謝意を表明している。

「マッカラン ジェネシス リミテッド・エディション」は2,500本が出荷されるが、地元での販売は今回の360本のみで、残りは全て極東地域(台湾と恐らく中国、シンガポール)の免税店市場での販売となる。

Macallan Whisky Sale Causes Traffic Chaos | Scotchwhisky.com
Police Close Road in Macallan Whisky Sale Scramble | The Spirits Business

バッファロートレース蒸溜所、設備拡大へ

米サゼラック(Sazerac Company)は逼迫するバーボンの需給を受け、今後10年間で12億ドルを投じて同社の基幹蒸溜所バッファロー・トレース(Buffalo Trace Distillery)の生産設備を増強すると発表した。

バッファロー・トレースでは2013年より需要の増加を予測して生産拡大を行っており、今年よりバッファロー・トレースやブラントン、W・L・ウェラーなどのバーボンの出荷数増に成功している。
だがサゼラックによれば需要の増加は予測を上回っており、この5年間の生産拡大は十分な物とはならなかったため、今回の設備拡大に踏み切ったとしている。

計画では既に完成している2つの新たな熟成庫に続き、今後数年の間4ヶ月に1棟のペースで58,800バレルを収容可能な熟成庫が新築される。
また既存の物を含む全ての熟成庫に、冬の間の温度低下を防ぐ為の断熱設備が追加される。
この他、老朽化した発酵槽やボイラーが新たな物と交換され、新たな冷却塔が増設される予定だ。

Thirsty Drinkers Cope with Scarcity Amidst Bourbon Shortage (PDF) | Buffalo Trace Distillery

バーボン熟成庫崩壊、数千樽とお魚800匹が犠牲に

180622172049-01-barton-1792-distillery-collapse-exlarge-169

source : cnn.com

現地時間今月22日金曜日の朝、アメリカ・ケンタッキー州バーズタウンに位置するバートン1792蒸溜所(Barton 1792 Distillery)の29ある熟成庫の内の1つが半分に切断されるような形で崩壊、貯蔵されていたおよそ18,000バレルの半分、約9,000バレルが屋外へ投げ出される事故が発生した。
幸いにも怪我人は出なかったようだが、投げ出された9,000バレルの内損傷した物(3,000バレル程だと見られている)からはバーボンが漏れ出しており、現場にはバーボンの香りが漂っているという。
また地元の報道によれば、蒸溜所の近くを流れるウィズロー川(Withrow Creek)では約800匹の魚が死亡、漏れ出したバーボンの流入が原因だと見られている。

崩壊の原因は今のところ不明だが、崩壊した熟成庫は1940年代に建設された物で、壁の補修作業が進行中だったという。
蒸溜所のオーナーカンパニーであるサゼラック(Sazerac)は、被害の全容を把握次第声明を発表するとしている。

※バーボン1バレルは約200リットル

9,000 Barrels of Bourbon Fall in Kentucky Distillery Building Collapse | CNN
Hundreds of Fish Killed in Leak from Distillery Warehouse Collapse | Courier Journal

スコットランドの某蒸溜所には「第二次世界大戦中にドイツ軍の空爆で流れ出したウイスキーで魚が酔っ払った」という伝説がありますが。。。

グレンタレット蒸溜所とカティサーク売ります

003643de30d2252ed9a30484edc6b17c

グレンタレット蒸溜所とフェイマスグラウス・エクスペリエンス  source : scotchwhisky.com

マッカランやハイランド・パーク、グレンロセスなどを傘下に持つエドリントン(Edrington)は、プレミアム価格帯ブランドへの資源集中戦略の一環として、所有するグレンタレット蒸溜所(Glenturrert Distillery)とブレンデッドウイスキーブランド「カティーサーク(Cutty Sark)」を売却すると発表した。
売却先は未定だが、同社によれば興味を示す買い手が既にいるという。

グレンタレットは長い歴史を持つ(一説では現存するスコットランド最古の蒸溜所)蒸溜所だが、現在の生産規模は非常に小さく、生産された原酒は大半がブレンド用に使用されている。
また同蒸溜所は現在エドリントンが所有する別のブレンデッドウイスキーブランド「フェイマスグラウス(The Famous Grouse)」のビジターセンター「フェイマスグラウス・エクスペリエンス」を併設しており、このビジターセンターは蒸溜所と共に売却される予定だが、「フェイマスグラウス」ブランド自体は引き続きエドリントンが保持するようだ。

「カティサーク」はロンドンのワイン&スピリッツ商、ベリーブラザーズ・アンド・ラッド(Berry Bros. & Rudd / BBR、グレンロセス蒸溜所の前オーナーでもある)が1923年に創設した、今では世界的人気を保持するブランドで、特にスペイン、ギリシャ、ポルトガルではブレンデッドウイスキーの売り上げ1位を誇る。
エドリントンは2010年に同ブランドをBBRより取得していた。

Glenturret and Cutty Sark Brands for Sale | Scotchwhisky.com

スペイサイドに新蒸溜所設立へ

大手独立系ボトラー、ゴードン&マクファイルとベンロマック蒸溜所を有するスペイモルト・ウイスキー・ディストリビューターズ(Speymalt Whisky Distributors Ltd.)は、スコットランドのスペイサイド地域に位置するケアンゴームズ国立公園(Cairngorns National Park)内に新たな蒸溜所を設立する構想を明らかにした。

建設予定地はグランタウン・オン・スペイ近くのクラガン(Craggan)と呼ばれる場所で、スペイサイド地域の蒸溜所としてはスペイサイド蒸溜所に次いで内陸に位置する蒸溜所になる。
スペイモルトはすでに建設地周辺住民への説明を始めており、今秋には建設計画を地元当局へ提出、これが無事承認されれば来年中に着工、完成は2020年になる見通しだ。

昨今のウイスキーブームの影響を受け各国の蒸溜所を訪れる観光客は増え続けており、近年誕生した蒸溜所の中にはその設立当初から大規模なビジター施設を併設する所も多い。
スペイモルトの新たな蒸溜所も最初からビジター施設を備える予定で、スペイモルトはこの蒸溜所が地元にとって重要な観光資源となり、また大きな雇用を生み出すだろうとしている。

Gordon & Macphail Plans Speyside Distillery | Scotchwhisky.com