アバフェルディ蒸溜所

Aberfeldy Distillery

スコットランド・パースシャー、アバフェルディに位置する蒸溜所。ハイランド地域に分類される。
“Aberfeldy”はスコットランド・ゲール語の”Ober Pheallaidh”が英語に転じた物で、”Ober”は河口、もしくは川の合流地点を意味し(アバフェルディではテイ川にいくつもの小川が合流する)、”Pheallaidh”は水の妖精だとする説の他、5世紀にスコットランドで布教活動を行っていた聖パラディウス(St Palladius)に由来するとする説もある。

歴史
1896年  
ジョン・デュワー・アンド・サンズ(John Dewar & Sons)が、自社のブレンデッド・ウイスキー、デュワーズ・ホワイトラベル(Dewar’s White Label)に用いる原酒を生産する目的で設立。
蒸溜所が建設された土地には元々ピティリー(Pitilie / 1825〜1867)と呼ばれる蒸溜所兼醸造所が存在した。
1917年  第一次大戦下の原料不足により蒸溜所閉鎖。
1919年  蒸溜所再開。
1925年  ジョン・デュワーがDCL(Distillers Company Limited)により買収。
1972年  蒸溜所を改築し、スチルは2基から4基に増設。フロアモルティングを廃止。
1986年  DCLはギネス(Guiness PCL)により買収、翌1987年に同じくギネスにより買収されていたアーサ・ベル(Arthur Bell & Sons)と合併されUD(United Distillers)を組織。
1991年  UDがリリースした「花と動物(Flora & Fauna)」シリーズの1つとして、初めてオフィシャルボトルを発売する。
1998年  バカルディ(Bacardi)がジョン・デュワーを買収。以後現在に至るまでアバフェルディはバカルディ傘下にある。
2000年  ビジターセンターを開設。

リスとアバフェルディ
初のオフィシャルボトルである「花と動物」以来、アバフェルディのラベルには度々リスが登場する。これは蒸溜所近くの森に野生の赤リス(Red Squirrel)の貴重な自生地があるため。

生産
蒸溜所の設立以来、ブレンデッドウイスキー「デュワーズ」のキーモルトを供給する役割を担う。
現在のアルコール生産能力は年間340万リットル。

蒸溜所公式サイト(デュワーズサイト内): dewars.com