ベンリアック蒸溜所

BenRiach Distillery

スコットランド・マレー、エルギンの近郊に位置するモルト蒸溜所。スペイサイド地域に分類される。
“BenRiach”のBenは「山」を意味するスコットランド・ゲール語”Beinn”からと考えられるが、”Riach”の意味するところは不明。また蒸溜所の周辺には山は存在しない。
蒸溜所の設計はチャールズ・ドイグ(Charles Doig)の設計による。

歴史
1898年  John Duff & Co.によりベンリアック-グレンリベット蒸溜所(Ben Riach-Glenlivet Distillery)として設立されるが、パティソン事件の影響を受けわずか2年後に蒸溜を停止。以後は隣接するロングモーン蒸溜所の為のモルティングのみを行っていた。
1965年  ザ・グレンリベット&グレン・グラント・ディスティラーズ(The Glenlivet & Glen Grant Distillers Ltd.)の手により蒸溜を再開。
1978年  グレンリベット社の買収に伴いシーグラム(Seagram、現ペルノ・リカール)傘下へ。
1998年  フロアモルティング停止。
2002年  蒸溜を停止。
2003年  バーン・スチュワート・ディスティラーズ(Burn Stewart Distillers)のProduction Directorを務めたビリー・ウォーカー(Billy Walker)と南アのイントラ・トレーディング社(Intra Trading)が蒸溜所を買収し、蒸留を再開。
2004年  ベンリアック・ディスティラリー・カンパニーが設立、蒸溜所はその傘下となる。
2008年  ベンリアック社がグレンドロナック蒸溜所を買収。
2013年  ベンリアック社がグレングラッサ蒸溜所を買収。同年フロアモルティングを再開。
2016年  米ブラウン・フォーマン(Brown Forman)により買収され、以後その傘下にある。

生産
現在のアルコール生産能力は年間280万リットル。4基のスチルを備える。
フロアモルティングを手掛ける数少ない蒸溜所の1つ。