ブラドノック蒸溜所

Bladnoch Distillery

スコットランドのダンフリーズ・アンド・ガロウェイ、ウィグタウンに位置する蒸溜所。ローランド地域に分類される。2018年現在、スコットランド最南端の蒸溜所。
“Bladnoch”は近くを流れる川の名前によるものだが、言葉の意味するところは不明。

歴史
1817年  John McClellandとThomas McClellandにより設立。以後1世紀近くMcClelland家によって運営される。
1905年  蒸溜所閉鎖。
1911年  北アイルランドの蒸溜業者ダンビル(Dunville & Co.)が蒸溜所を購入、操業を再開。
1937年  ダンビルの清算により蒸溜所は再び閉鎖される。新たなオーナーとなったグラスゴーのウイスキー仲買人ロス・アンド・コールター(Ross & Coulter)は操業はせず、蒸溜所設備と残存原酒をスウェーデンに売却する。
1956年  A・B・グラント(A.B. Grant)が買収。操業を再開。
1964年  McGown & Cameron Ltd.が買収。1966年に同社の元でスチルを4基に増設する。
1973年  インバー・ハウス・ディスティラーズ(Inver House Distillers)が買収。
1983年  アーサー・ベル(Arthur Bell & Sons)が買収。
1985年  アーサー・ベルはギネス(Guinness PLC)により買収され、翌1986年に同じくギネスにより買収されたDCL(Distillers Company Ltd.)と統合、UD(United Distillers、現ディアジオ)となり、ブラドノックはUD傘下となる。
1993年  蒸溜所閉鎖。
1994年  北アイルランドの建築家レイモンド・アームストロング(Raymond Armstrong)が別荘地として蒸溜所を購入したが、後に蒸溜の再開を決断。UDとの交渉の末、年間10万リットルを上限とする事で生産を認められ、2000年に蒸溜所として操業を再開する。
2009〜10年頃  蒸溜を停止。
2014年  破産申請。
2015年  オーストラリアの実業家デイビッド・プライヤー(David Prior)と元SWA(Scotch Whisky Association)CEOのギャビン・ヒューイット(Gavin Hewitt)が蒸溜所を購入。
2017年  生産を再開。現在に至る。

生産
アーサー・ベル傘下後はブレンデッドウイスキー「Bell’s」の主要な原酒供給元だった。現在はシングルモルトの他、ブレンデッドウイスキー「Pure Scot」も生産する。
アルコール生産能力は年間150万リットル。

蒸溜所公式サイト: bladnoch.com