Cragganmore Distillery
スコットランド・バンフシャー、バリンダロッホに位置する蒸溜所。スペイサイド地域に分類される。
“Cragganmore”はスコットランド・ゲール語の”Creagan mór”からで”Big Rocks”を意味する。
歴史
1869年 ジョン・スミス(John Smith)がSir George Macpherson-Grant, 3rd Baronetより土地を借り受けて設立。
1886年 ジョン死去。ジョンの兄弟ジョージにより運営される。
1893年 21歳になったジョンの息子ゴードンが運営を引き継ぐ。
1901年 蒸溜所をチャールズ・ドイグの設計で改築し近代化。
1912年 ゴードン死去。彼の妻メリー・ジェーン(Mary Jane)が後を継ぐ。
1917年 第一次大戦下の原料不足により一時閉鎖。
1918年 蒸溜所再開。蒸溜所の照明を電化。
1923年 マッキー社(Mackie & Co.、1924年よりホワイト・ホース・ディスティラーズ)とSir George Macpherson-Grant, 5th Baronetが共同で設立したCragganmore-Glenlivet Distillery Co.により買収される。
1927年 ホワイト・ホース・ディスティラーズはDCL(Disitillers Company Ltd.、現在のディアジオ)により買収。
1941年 第二次大戦下の原料不足により一時生産停止。
1964年 スチルを4基に増設。
1965年 Macpherson-Grant家が所有していた株式をDCLが取得。クラガンモアは完全にDCL傘下となる。
2002年 ビジターセンターを開設。
謎多き人物、ジョン・スミス
クラガンモアを設立したジョン・スミスは元はグレンリベット蒸溜所の運営を任されていた人物で、グレンリベットの設立者ジョージ・スミスの婚外子だとも言われているのだが、その出自に関して詳しい事は分かっていない。
確かなのは敏腕の蒸溜所経営者だったという事で、彼はグレンリベットの他マッカラン、ダルユーイン、ウィショウ(1919年閉鎖)などの蒸溜所の運営にも関わっていた他、クラガンモアの設立当時にはグレンファークラス蒸溜所のリースを受けて運営していた。
またジョンには先見の明も有り、クラガンモアの設立に当たって鉄道の駅近くの場所を選定している。これによりクラガンモアはスコットランドで初めてウイスキーの輸送に鉄道を利用した蒸溜所となった。
生産
現在のアルコール生産能力は年間220万リットル
公式サイト: malts.com