ローズバンク蒸溜所

Rosebank Distillery

スコットランド・フォルカーク、フォース・アンド・クライド運河のほとりに建つ蒸溜所。ローランド地域に分類される。

歴史
現在のローズバンクに直接繋がる蒸溜所は1840年に設立されたものだが、これよりも過去に同地に蒸溜所が存在していた記録が複数残る。しかしこれらの蒸溜所とローズバンクとの具体的な関係は明らかになっていない。
1798年  フォース・アンド・クライド運河の東側でスターク家(Stark)が蒸溜所を運営していた記録が残る。蒸溜所名不明。
1817年  同じく運河の東側、スターク家の蒸溜所に隣接した場所にローズバンクという名前の蒸溜所がジェームズ・ロバートソン(James Robertson)により設立されたが、僅か2年後に閉鎖される。蒸溜所があった場所は現在のローズバンクと同じ位置だと考えられている。
1823年  スターク家が運河の西側にキャメロン蒸溜所(Cameron Distillery)を設立
1840年  ジェームズ・ランキン(James Rankine)が運河の東側にあったキャメロンのモルティング施設を買い取り、新たにローズバンク蒸溜所を設立。
1861年  キャメロン蒸溜所破産。ジェームズ・ランキンはこの蒸溜所跡地を購入し、モルティング施設のみをローズバンクの物として存続させる。
1868年  蒸溜所改築。
1914年  ローランドで設立されたコングロマリットSMD(Scottish Malt Distillers)の創立メンバーとなる。
1925年  SMDはDCL(Distillers Company Ltd.)へ吸収され、ローズバンクもDCL傘下へ。
1986年  DCLはギネス(Guinness PLC)に買収され、UD(United Ditillers、後のディアジオ)へ統合。
1993年  同じローランドにグレンキンチー蒸溜所も所有するUDの合理化により閉鎖される。
2002年  蒸溜所跡地が英国内の運河を管理する公社、British Waterwaysへ売却される。
2017年  イアン・マクロード・ディスティラーズ(Ian Macleod Distillers)が商標権と残存原酒をディアジオから、蒸溜所跡地をBritish Waterwaysの継承団体Scottish Canalから購入。2019年に再稼働させると発表。

生産
閉鎖前にはローランドの伝統である3回蒸溜を続けていた数少ない蒸溜所の1つ。また2017年現在閉鎖蒸溜所の中でも最も人気がある蒸溜所の1つでもあり、閉鎖前に販売されたボトルや残存原酒からのボトルは高値で取引される。

rosebankwhisky.co.uk (公式サイト)