カテゴリー別アーカイブ: アメリカン・ウイスキー

アメリカ合衆国で生産されるウイスキーです。

2匹目のドジョウなるか ディアジオ、「ウォーキング・デッド」コラボバーボンを発売

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source : thewalkingdeadbourbon.com

ディアジオは、ドラマ化され大人気となったグラフィックノベル「ウォーキング・デッド」とのコラボレーションによるバーボン「ザ・ウォーキング・デッド ケンタッキー・ストレート・バーボン (The Walking Dead Kentucky Straight Bourbon)」を発売する。
これは「ウォーキング・デッド」の出版元である米スカイバウンド・エンターテイメント社との協同によりリリースされる「スピリッツ・オブ・ザ・アポカリプス」シリーズの第1弾となるもの。
使用原酒の熟成年数は最低4年、アルコール度数47%、価格US$35で、ドラマ「ウォーキング・デッド」のシーズン10の放映開始に合わせて今年10月より発売される。

ディアジオは2018年7月〜2019年6月期の売上高を前期比5.8%増、営業利益を9.5%増としており、この増収増益には昨年後半にディアジオが発売した、米HBOの人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」とのコラボ商品「ホワイトウォーカー by ジョニーウォカー」と「ゲーム・オブ・スローンズ シングル・モルト・コレクション」(日本未発売)が大きく貢献した。
果たして「ウォーキング・デッド」は「ゲーム・オブ・スローンズ」に次ぐヒット商品となるだろうか。

The Walking Dead Bourbon Whiskey is Approaching | Forbes.com
ザ・ウォーキング・デッド バーボン公式サイト: thewalkingdeadbourbon.com

ウッドフォードリザーブ、ウィートウイスキーをリリース

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source : woodfordreserve.com

ウッドフォード・リザーブは今夏より、ウィート・ウイスキー「ウッドフォード・リザーブ ケンタッキー・ストレート・ウィート・ウイスキー(Woodford Reserve Kentucky Straight Wheat Whiskey)」を定番ラインナップに加えている。

「ウィート(小麦)・ウイスキー」は原料となるマッシュに使用される穀物の内、小麦の比率が51%以上の(そしてチャーした新樽で熟成させた)ウイスキーとアメリカのウイスキー法で定義されるものだが、現在この種のウイスキーを定番商品として生産する蒸溜所は非常に限られている。
「ウッドフォード・リザーブ ウィート・ウイスキー」のマッシュビルは古いレシピを元にしたもので、ウィート52%・モルト20%・コーン20%・ライ8%。
アルコール度数は90.4プルーフ(45.2%)、価格はUS$35。

ウッドフォード・リザーブはトウモロコシが51%以上と定められたバーボンの他、ライ麦が51%以上のライ・ウイスキー、大麦(モルト)が51%以上のモルト・ウイスキーを既に定番ラインナップに加えており、連邦ウイスキー法で「ストレート・ウイスキー」のメイン穀物に使用できると定められた4つの穀物によるウイスキー4種を揃えることになる。

Woodford Reserve Announces Kentucky Straight Wheat Whiskey | Forbes
Woodford Reserve Wheat Whiskey | Woodford Reserve

ジムビーム炎上

アメリカ・ケンタッキー州ウッドフォード郡で現地時間7月2日夜11時半頃、ジム・ビームの熟成庫の1つで落雷によるとみられる火災が発生し、熟成中の4万5千バレルが焼失した。
また、この火災は隣接する別の熟成庫にも延焼したが、こちらは建物内部に被害が及ぶ前に消し止められた。
幸いにもこの火災による怪我人はいなかったようだ。

ビームサントリーの担当者によると、焼失した4万5千樽はいずれも熟成開始間もない「若い」ウイスキーだったということで、当面ジム・ビームのバーボンの出荷には影響が無いと見られる。

バッファロートレース、フレンチオーク樽で12年熟成のバーボンリリース

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source : oldchateroak.com

バッファロー・トレース蒸溜所の実験的レーベル「オールド・チャーター・オーク」より、レーベル第2弾「オールド・チャーター・オーク フレンチ・オーク(Old Charter Oak French Oak)」がリリースされる。
イーグル・レアやE・H・テイラーにも使用されるバッファロー・トレースのマッシュビル#1から2007年に蒸溜された原酒をフレンチオークカスクで12年間熟成させたもので、92プルーフ(46%)でボトリングされている。
価格US$70で、今月末より発売される予定。

Buffalo Trace Announces French Oak as Second Old Charter Oak Release | The Bourbon Review
oldcharteroak.com | オールド・チャーター・オーク公式サイト

ボブ・ディランの「ヘブンズ・ドア」よりミズナラ樽フィニッシュのウイスキー発売

ボブ・ディランが手掛けるウイスキーブランド「ヘブンズ・ドア」より、ミズナラカスクでフィニッシュを行ったアメリカン・ウイスキーのリリースがアナウンスされた。
これは新たにリリースが開始されるレアウイスキーシリーズ「ブートレグ・シリーズ」の1本目となるもので、発売は今年のホリデーシーズンとなる予定。
熟成年数は25年、価格はUS$499で、その他の詳細は今年後半に発表される。

同アナウンス内ではこの他、昨年末より限定リリースされている「ヘブンズ・ドア 10年 テネシー・ストレート・バーボン」の最後の出荷を行うとしている。

Heaven’s Door Spirits Announces Two New Limited Release Whiskeys | Heaven’s Door

アサヒビール 「グレンドロナック 15年」他、輸入ウイスキー4点新発売

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source : asahibeer.co.jp

アサヒビールは新たに以下の4銘柄を輸入ウイスキーのラインナップに加える。

グレンドロナック 15年 リバイバル
2015年に休売となった後、英国では昨年秋より販売が再開されていたもの。オロロソシェリーカスクのみを使用した休売前のものとは樽構成が変更されており、オロロソシェリーに加えてPXシェリーカスクも使用されている。
アルコール度数46%、容量700ml、価格はオープン価格で参考小売価格税別10,800円。

ベンリアック 12年 シェリーウッド
こちらも数年間休売となっていたもので、グレンドロナックと同じく海外では昨年秋に販売が再開されていた。オロロソシェリーとPXシェリーカスク使用。
46%、700ml、オープン価格、参考小売価格税別6,300円。

ブッシュミルズ シングルモルト 12年
オロロソシェリーカスクとバーボンカスクでそれぞれ熟成させた原酒をヴァッティング、マルサラワインカスクでフィニッシュしたもの。
40%、700ml、オープン価格、参考小売価格税別4,500円。

ウッドフォード・リザーブ ライ
ウッドフォードリザーブが2015年より販売するライ・ウイスキー。マッシュビルのライ麦の使用比率が53%と一般的なライ・ウイスキーに比べて低くなっている。
アルコール度数45%、容量750ml、オープン価格、参考小売価格税別4,300円。

全て3月26日発売。

スコッチ、アイリッシュ、ライウイスキーの4アイテム 『グレンドロナック 15年』『ベンリアック 12年 シェリーウッド』 『ブッシュミルズ シングルモルト 12年』『ウッドフォードリザーブ ライ』 3月26日(火)に発売し、輸入ウイスキーポートフォリオを拡充 | アサヒビール

「ブッシュミルズ 12年」は蒸溜所限定で発売されているものと良く似たラベル・スペックですが、中身が同一の物なのか、また日本限定発売となるのか日本先行発売なのかは不明です。

2019年1-3月 国内リリース一覧

日米共同開発バーボン「リージェント」全米で発売へ

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source : legentbourbon.com

サントリーは傘下のジム・ビームと共同で開発したバーボン「リージェント(Legent)」を今月より全米で発売する。
これはアメリカンオークの新樽で熟成された通常のジム・ビームの原酒に加え、シェリーカスクとレッドワインカスクでフィニッシュを行った2種の原酒も使用し、これら3種の原酒を「響」などで培われたサントリーのブレンド技術を応用してブレンドしたものとなっている。
アルコール度数は47%、価格はUS$35。

サントリーは2014年にビーム社(現ビームサントリー)を買収、2017年にはジム・ビームと共同で開発したジン「ROKU」を、2018年にはウォッカ「HAKU」をそれぞれ発売した。
また同じくジム・ビームとの共同開発による、傘下の5カ国7蒸溜所の原酒を使用したブレンデッド・ウイスキー「碧 Ao」の発売を今年4月に予定している。

サントリーが日米共同開発ウイスキー ビーム統合めど | 日本経済新聞
リージェント公式サイト: legentbourbon.com

バーボンには最初に一定のサイズの新樽で熟成させるという規定があることや、多くの銘柄の原酒が少数の大規模蒸溜所でまとめて生産されているという事情が長く続いた(今もある程度はそうです)こともあって、個人的な意見ではありますが、スコッチやジャパニーズに比べるとどうしてもフレーバーの幅が狭くなりがちです。
クラフトディスティラリーを始めとした新規蒸溜所が続々と誕生していることに加えて、こういったブレンド技術、フィニッシュ技術の導入はバーボンの幅を広げることに繋がりますので、一ドリンカーとしては大いに歓迎したいところです。

(追記)’Legent’を「レジェント」と翻音しておりましたが、どうやら「リージェント」のようですので修正致しました。

バルコネス ポットスチル使用のバーボンをリリース

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source : Twitter@BalconesWhisky

テキサス州の蒸溜所・バルコネスより、原酒の蒸溜にスコットランド・フォーサイス社製のポットスチルを用いたバーボン「バルコネス テキサス・ポットスチル・バーボン(Balcones Texas Pot Still Bourbon)」がリリースされた。

マッシュビルはバルコネスの特徴の一つであるローストブルーコーンの他、テキサス産小麦とライ麦、モルトで構成され、熟成期間は24ヶ月。
アルコール度数46%、米国での価格はUS$29.99で、まずテキサス、フロリダ、カルフォルニアの3州で発売され、順次販売地域を拡大する予定。
アメリカ国外での販売は今年後半になる見通し。

Balcones Texas Pot Still Bourbon Joins Core Range | The Spirits Business

バルコネスのウイスキーの熟成期間どれも短くなっていますが、これはテキサス州はバーボンの一大生産地であるケンタッキー州と比べて気温が高く熟成が早く進むためで、またエンジェルシェアも大きいのであまり長く寝かしておけないといった事情もあるようです。
ちなみに現在バーボンにはスコッチやアイリッシュのような熟成期間の下限は定められていませんが、ウイスキー全般に「ストレート(Straight)」と表記するためには熟成期間2年以上という規定がありますので、「ポットスチル・バーボン」はこれをぎりぎり満たす熟成期間だということになります。

フォアローゼス「スモールバッチセレクト」リリース

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source : thespirtisbusiness.com

フォアローゼスより「フォアローゼス」「スモール・バッチ(日本未発売)」「シングル・バレル」に続く4つ目の定番商品「スモール・バッチ・セレクト(Four Roses Small Batch Select)」がリリースされる。
フォアローゼス蒸溜所で生産される10種の原酒の内6種を使用したブレンデッド・バーボンで、各原酒は熟成年数6〜7年の物が使用されるという。
ノンチルフィルタード、アルコール度数は52%。
今春よりケンタッキー、ニューヨーク、カルフォルニア、テキサス、ジョージアの5州で発売され、その後販売地域を拡大する予定。

Four Roses Unveils First Permanent Bourbon in More Than 12 Years | The Spirits Business
Small Batch Select | Four Roses Bourbon

オールドフォレスター ライウイスキーをリリース

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source : oldforester.com

オールド・フォレスターよりライ・ウイスキー「オールド・フォレスター ライ(Old Forester Rye)」がリリースされる。

1940年に当時オールド・フォレスターの経営者だったオースリー・ブラウンが買収したライ・ウイスキー「ノルマンディー・ライ」のものを元にしたマッシュビルが用いられており、レシピはライ麦65%、モルト20%、コーン15%で、現在の一般的なライ・ウイスキーのマッシュビルに比べライ麦の比率は低くなっている。
オールド・フォレスターで新たなマッシュビルが導入されるのは、1870年の設立以来これが初めてだという。

アルコール度数は100プルーフ(50%)、希望小売価格US$22で来月2月より全米で発売される。

Old Forester Announces Debut of Rye, Their First New Mashbill in 150 Years | The Bourbon Review
Rye Whisky | Old Forester

ディアジオ、ケンタッキー州に第3の蒸溜所を設立へ

ディアジオ(Diageo)は、およそ130万ドルを投じ、アメリカ・ケンタッキー州レバノンにウイスキーの蒸溜所を新設する。
同社は既に2014年に再オープンさせたスティッツェル・ウェラー蒸溜所(Stitzel-Weller Distillery)、昨年オープンしたばかりのブレット蒸溜所(Bulleit Distilling Co.)の2蒸溜所をケンタッキー州内に保有しており、2022年の完成を目指す新蒸溜所は、州内3つ目の蒸溜所となる予定。

バーボンを始めとするアメリカン・ウイスキー需要の急拡大と共に、大手各社は蒸溜所の新設や、既存蒸溜所の生産能力拡大を急いでいる。

Diageo to Open $130 Million Kentucky Distillery | The Spirits Business

ブッカーズ 30周年記念ウイスキー発売

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source : thespiritsbusiness.com

ブッカーズより、初リリースから30周年を記念したバーボン「ブッカーズ 30th アニバーサリー リミテッド・エディション(Booker’s Bourbon 30th Anniversary Limited Edition)」がリリースされた。
原酒には熟成9年の物を70%、16年の物を30%使用し、アルコール度数125.8プルーフ(62.9%)でボトリングされる。価格はUS$199.99。
また化粧箱には、近年改修工事が行われた熟成庫の床板が使用されている。

Booker’s Unveils Commemorative Bourbon | The Spirits Business

「軽井沢 50年」「マッカラン 50年」他、チャリティーオークション開催中

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source : whisky.auction

英国のオンラインウイスキーオークションWhisky.Auctionで、プラスチック海洋汚染対策の為のチャリティーオークションが開催されている。
出品されているのはこのオークションの為にボトリングされた物を含む貴重な19本のウイスキーと2本のラムで、大半がワンオフのボトルとなっている。
出品リストは以下の通り。

軽井沢 50年
ウイスキー・エクスチェンジ提供、限定2本の内の1本、65.2%、500ml。
マッカラン 1949 50年 ミレニアム・デキャンター
エドリントン提供、1999年にボトリングされた物、43%、700ml。
タムデュー 1963 55年 #4678
イアン・マクロード提供、限定1本、55.4%、700ml。
ダルモア 1973 45年 #4
ホワイト&マッカイ提供、限定1本、40.2%、700ml。
アードベッグ 37年
LVMH提供、限定1本、49.7%、700ml。
ポートエレン 38年
ディアジオ提供、限定1本、55.9%、700ml。
ボウモア 43年
ビーム・サントリー提供、限定1本、43.2%、700ml。
バルヴェニー 1973 ビンテージ・カスク
ウィリアム・グラント・アンド・サンズ提供、限定1本、49.7%、700ml。
ミクターズ 22年
ミクターズ蒸溜所提供、限定1本、57.5%、700ml。
ブローラ 35年
ディアジオ提供、限定1本、52.9%、700ml。
グレンファークラス 1967 42年
グレンファークラス蒸溜所提供、限定1本、41%、700ml。
カロニ 1994 24年 フル・プルーフ」(ラム)
ヴェリエ社提供、限定3本の内の1本、59%、1.5L
O.F.C. 1990
サゼラック提供、限定63本の内の1本、45%、750ml。
フォースクエア 2003 15年」(ラム)
フォースクエア蒸溜所提供、限定1本、60%、700ml。
グレンリベット 1948 50年 #542 G&M
ゴードン&マクファイル社提供、ボトルナンバー#0685、40%、700ml。
スプリングバンク 14年
スプリングバンク蒸溜所提供、限定1本、56%、700ml。
余市 1988 シングルカスク #100212
ニッカ提供、62%、700ml。
グレンスコシア 1973
ロッホ・ローモンド・ディスティラーズ提供、限定1本、46.1%、700ml。
クライゲラヒ 31年
バカルディ提供、52.2%、700ml。
トマーティン センテナリー 30年
トマーティン・ディスティラーズ提供、1997年に限定1000本でリリースされた物の内の1本、43%、900ml。
オールド・プルトニー 30年
インターナショナル・ビバレッジ提供、40.3%、750ml。

投稿時点での最高入札額順。

オークションは現地時間27日の午後7時半(日本時間28日午前4時半)まで。

Whisky for Oceans : Charity Auction to Battle Plastic Pollution | Whisky.Auction

ウッドフォードリザーブ、バカラ入りの限定バーボン発売

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source : thespiritsbusiness.com

ウッドフォード・リザーブより「ウッドフォード・リザーブ バカラ・エディション(Woodford Reserve Baccarat Edition)」がリリースされる。
コニャックカスクで3年間後熟を行ったバーボンで、仏バカラ社製のクリスタルデキャンタに収められており、ウッドフォード・リザーブによればこれはケンタッキー州とフランスとの歴史的経緯に敬意を表したものだという。

価格はUS$1,500に設定されており、来年5月から1年間限定で空港免税店市場で販売される。

Woodford Reserve Unveils $1,500 Cognac Finished Bourbon | The Spirits Business

オールドフォレスター、ダブルバレルウイスキーをリリース

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source : oldforester.com

オールド・フォレスターより、ウイスキー・ロウ(Whiskey Row)シリーズ最後となる第4弾「オールド・フォレスター 1910 オールド・ファイン・ウイスキー(Old Forester 1910 Old Fine Whisky)」がリリースされる。

オールド・フォレスターは1910年にボトリング施設を火災により一時的に操業を停止されられ、施設復旧までの間ボトリング予定だったウイスキーを別の樽でヴァッティングさせて保管していたことがある。
結果的にこれが記録に残る限り最初の「ダブル・バレルド(別の樽に移し替えて再度熟成させた)」ウイスキーとなり、今回の「1910 オールド・ファイン・ウイスキー」はこの最初のダブル・バレルド・ウイスキーへのオマージュとして、ライトトースト、ヘビーチャーを行った樽を使い後熟させたものとなっている。

アルコール度数93プルーフ(46.5%)、価格US$54.99、容量750mlで今月より米国で発売される。

Old Forester Releases Double-Barrelled Bourbon | The Spirits Business
1910 Old Fine Whisky | Old Forester

メタリカ、ウイスキービジネスに参入

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source : blackenedwhiskey.com

ヘヴィメタルバンド・メタリカが、オリジナルウイスキー「ブラッケンド(Blackened)」を発表した。

かつてメーカーズ・マークでマスターディスティラーを務め、現在はウイスキーコンサルタントとして数多くの蒸溜所へ助言を行っているデイヴ・ピクレル(Dave Pickerell)氏をパートナーに迎えて開発、ピクレル氏によって選定されたバーボン、ライ・ウイスキー他、複数種の北米産ウイスキーをブレンド、ブランデーカスクを用いてフィニッシュさせた物となっている。

また熟成中には、メタリカの曲を元にした低周波音を樽に聴かせるユニークな試みが行われており、これによりウイスキーが樽から受ける影響を増幅させることができるとしている。
メイヤー・サウンド(Meyer Sound)の協力を得て行われたこの熟成のプロセスは、「ブラック・ノイズ(BLACK NOISE)」と名付けられ、現在特許出願中となっているようだ。

「ブラッケンド」はアルコール度数90プルーフ(45%)、価格US$43で、今年9月から始まるメタリカの北米ツアーに合わせて、ニューヨーク、カリフォルニア、ウィスコンシン、フロリダの各州向けにオンラインで販売される予定。

アメリカではセレブリティ達がウイスキーを初めとするアルコールビジネスへ続々と参入しており、今年5月にはボブ・ディランが自身のウイスキーブランドを立ち上げている

Introducing Blackened American Whiskey… Whiskey Remastered | Metallica.com
ブラッケンド公式サイト: blackenedwhiskey.com

ベイゼルヘイデン、ライとバーボンのブレンデッドウイスキーを発売

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source : beamsuntory.com

ベイゼル・ヘイデンより、2種のライ・ウイスキーと2種のバーボンをブレンドした「ベイゼル・ヘイデン トゥー・バイ・トゥー・ライ(Basil Hayden’s Two by Two Rye)」が限定発売される。
5年物のライ・ウイスキーと7年物のハイ・ライ・タイプ(ライ麦の使用比率の高い)のライ・ウイスキーに、6年物と13年物のバーボンを合わせたもので、ライ・ウイスキーのスパイシーさとバーボンの甘さを兼ね備えるとしている。
アルコール度数は80プルーフ(40%)、容量750ml、希望小売価格US$44.99で、今月より世界中へ出荷される。

Basil Hayden’s® Bourbon Releases Newest Limited-Edition Expression, Basil Hayden’s® Two by Two Rye | Beam Suntory

ISC 2018 トロフィー受賞ウイスキー一覧

国際的なスピリッツ類の品評会、インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2018の最高賞である「トロフィー」受賞スピリッツが発表された。
以下は受賞ウイスキー一覧。

スコッチ・ウイスキー部門
シングル・モルト NAS
グレンモーレンジ スピオス(Glenmorangie Spìos)

シングル・モルト 20年以下
アベラワー 12年 ダブル・カスク・マチュアード(Abelour 12 Years Old Double Cask Matured)

シングル・モルト 21年以上
グレンフィディック 40年(Glenfiddich 40 Years Old)
グレンモーレンジ グランド・ビンテージ・モルト 1989(Glenmorangie Grand Vintage Malt 1989)

ブレンデッド・モルト
コンパスボックス スパイス・ツリー(Compass Box The Spice Tree)

ブレンデッド NAS
シーバスリーガル アルティス(Chivas Regal Ultis)

ブレンデッド 20年以下
グランツ 12年(Grant’s 12 Years Old)
「インペリアル 19年 クアンタム(Imperial 19 Quantum)」

ブレンデッド 21年以上
バランタイン 30年(Ballantine’s Aged 30 Years)
ハーフ・センチュリー・ブレンド バッチ2(The Half Century Blend Batch 2)

インターナショナル部門
シングル・モルト
白州 25年

ブレンデッド
響 21年

バーボン
コロネル E. H. テイラー・ジュニア シングル・バレル(Colonel E. H. Tayler Jr. Single Barrel Kentucky Straight Bourbon Whiskey)

「グランツ 12年」は現在公式サイトには掲載されておらず、終売、もしくはポーランドなどの一部の国でのみ販売されている可能性有り(グランツはポーランドで非常に人気がある)。
「インペルアル」はペルノ・リカールが韓国で展開しているブレンデッド・スコッチのブランド名。

「シーバスリーガル アルティス」「響 21年」「 E. H. テイラー・ジュニア シングル・バレル」は2017年に次ぐ受賞。
なお「響 21年」は昨年、全エントリーの頂点である「シュプリーム・チャンピオン」に輝いたが、今年は「フォースクエア 2005(Foursquare 2005)」(ラム)が選出された。

この他ウォッカ・複数原料スーパープレミアム部門には昨年発売された「ニッカ カフェウォッカ」が選ばれている。

ISC 2018 Winners Trophy Winners | International Sprits Challenge

旧ヘブンヒル蒸溜所の原酒による「ヘブンヒル 27年」今秋リリースへ

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source : heavenhilldistillery.com

ヘブン・ヒルより、1996年に火災で失われた旧ヘブン・ヒル蒸溜所(Old Heaven Hill Spring Distillery)での原酒を使用したバーボン「ヘブン・ヒル 27年 バレル・プルーフ(Heaven Hill Aged 27 Years Barrel Proof)」の発売がアナウンスされた。
旧蒸溜所で生産され、焼失を免れた樽の中から厳選された1989年と1990年ビンテージの計41樽よるもので、アルコール度数はバレル・プルーフとなる94.7プルーフ(47.35%)でボトリングされ、限定本数は3,000本弱になる見通しだという。
今秋の後半に出荷が開始される予定で、希望小売価格は$399となっている。

Heaven Hill Distillery Announces Release of 27-Year-Old Barrel Proof Bourbon | The Bourbon Review
Heaven Hill 27 Year Old Barrel Proof Bourbon | Heaven Hill Distillery

バッファロートレース蒸溜所、設備拡大へ

米サゼラック(Sazerac Company)は逼迫するバーボンの需給を受け、今後10年間で12億ドルを投じて同社の基幹蒸溜所バッファロー・トレース(Buffalo Trace Distillery)の生産設備を増強すると発表した。

バッファロー・トレースでは2013年より需要の増加を予測して生産拡大を行っており、今年よりバッファロー・トレースやブラントン、W・L・ウェラーなどのバーボンの出荷数増に成功している。
だがサゼラックによれば需要の増加は予測を上回っており、この5年間の生産拡大は十分な物とはならなかったため、今回の設備拡大に踏み切ったとしている。

計画では既に完成している2つの新たな熟成庫に続き、今後数年の間4ヶ月に1棟のペースで58,800バレルを収容可能な熟成庫が新築される。
また既存の物を含む全ての熟成庫に、冬の間の温度低下を防ぐ為の断熱設備が追加される。
この他、老朽化した発酵槽やボイラーが新たな物と交換され、新たな冷却塔が増設される予定だ。

Thirsty Drinkers Cope with Scarcity Amidst Bourbon Shortage (PDF) | Buffalo Trace Distillery